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欲しいですね。 | 欲しいですね。 | ||
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+ | クロス発売時に、ツクヨミのキット欲しさに、製作者本人が匿名で懸賞に応募したイラスト葉書。 | ||
+ | ものの見事に外れたが。笑 ていうか、あのマスクの中身は実は龍の角だったのだよ、という衝撃のネタバレだったのだが。 | ||
+ | いや、だから、そーいうことやるなよ。笑</pre> | ||
===Tetsuya Nomura Mention=== | ===Tetsuya Nomura Mention=== |
Revision as of 03:07, 14 March 2015
The following documents need to be translated to achieve a greater understanding of the Chrono series. If you would like to volunteer, please contact chronocompendium@gmail.com. Your work will be invaluable in helping us crack the last few mysteries whose answers have been forever barred from Western audiences.
- Priority List
We're prioritizing the items below in this order. If you feel like volunteering, definitely start at the top if you can!
- Chrono Trigger V-Jump Preview 2
- Radical Dreamers Tsushin
- Chrono Trigger Ultimania
- Chrono Trigger V-Jump Player's Guide Interview
- Chrono Cross Missing Piece Pages
- Chrono Cross Ultimania Pages
- Chrono Cross Staff Interviews from Website
- V-Jump Magazine Coverage
- Chrono Cross V-Jump Interview Video
- Unknown CT/CC Interviews from Geocities
- Chrono Trigger DS, portions relating to new dungeons (pending script)
- Tetsuya Nomura Mention
- Chrono Trigger OAV Manga
- Chrono Cross Bandai Card Game
- Chrono Trigger Prerelease (Undecipherable Text from Earlier Builds)
- Mitsuda Procyon Studio 2003 Interview
- Graphic Mention from FF7 Interview
Contents
Chrono Trigger Prerelease
Script
- Translated Text (CTP) (undecipherable portions from earlier builds)
Video
Chrono Trigger
Chrono Trigger OAV Manga
It's around ~160 pages and intended for a young reading level, so perhaps it won't be as difficult to translate as other stuff. If possible, a scanlation would be mind-blowingly awesome.
- V-Jump Chrono Trigger Nuumamonja Manga (ZIP, ~247 MB)
NOTE: EVERYTHING THROUGH GATE 3 HAS BEEN TRANSLATED AT THIS TIME (PAGES 26-27.JPG). IF YOU'D LIKE TO HELP, START WITH 28, AND THANKS!
Chrono Trigger Ultimania
Secrets pages should be skimmed for anything new to the fandom, which should be translated.
Parse in case there's any new information:
Chrono Trigger V-Jump Player's Guide
This guide is a goldmine of interviews and special features, including some early character sketches by Toriyama (see Official Art) for those.
V-Jump Magazines
Includes material on Chrono Cross, as well. We're hoping for something unique in here.
Chrono Trigger DS
Once the script is complete, the new content portions should be Retranslated. The Dream's Epilogue ending has already been retranslated by Arc Impulse.
Radical Dreamers
So far, we only have a tsushin scan provided by lytron:
Chrono Cross
Chrono Cross V-Jump Preview Video
No transcription of the spoken text exists. The video isn't very long. It can be downloaded here (MP4, 22.2 MB).
Chrono Cross Ultimania
Main Book
Website
Staff comments are located here. As pasted:
山下 章
攻略本が売れるおおよその部数は、対象とするソフトの販売本数のn%、という形で予測することができます。言わば、攻略本・部数算出の方程式。nの値は、そのソフトがRPGなのか、アクションなのか、対戦格闘なのか……と、ジャンルによって変動するのですが、ときおりそうした予測が大きくハズれるソフトというのも存在します。『クロノ・クロス』が、まさにそれでした。ULTIMANIAシリーズのなかでも一、二を争うくらい大きなnの値は、この作品が攻略本必要度が高いRPGであることを示すのと同時に、「物語のスミズミまで知りたい」と強く願う熱心なユーザーに支えられていることを表していると言っても過言ではないでしょう。制作進行中の日々を振り返ると、「本当は細部の解釈はユーザーにゆだねたいんだけど……」と言いながらも、こちらの重箱のスミをつつくような質問の数々にていねいに答えてくださったディレクター・加藤さんの人柄の良さが印象に残っています。エンディングテーマを歌う、みとせのりこさんのライブ終了後、突如降り出した雨にびしょぬれになりながら加藤さんと一緒に渋谷の街を走ったのも、忘れられない思い出ですね。
●大出綾太
1番、オーデー。得意なことは『ブラックホール』です。よろしくお願いします。それはさておき。この本でもっとも思い出になったのは、キルシェのライブへ取材に行き、エンディング曲「RADICAL DREAMERS」を生で聴いたこと。感動。泣きそうになりました。それにくらべれば、2000年の元旦も事務所に泊まりこんでた(念のために備蓄食料まで用意した)ことなんて、どうってことない。2000年にはじめて帰宅したのが1月末だったことも、どうってことないやい!
●山中直樹
メーカー資料とプレイ結果の照合でとくに苦労した作品です。あと、ツマルの写真ばっかり撮ってました。
●板場利光
本来の担当はマップページ(白の章)。しかし、一番の思い出は「シナリオ研究」のお手伝いでサテラビュー版『ラジカル・ドリーマーズ』をプレイしたことです。『クロノ・クロス』のひな形となった作品というだけのことはあって、オープニング&エンディング、BGM、ストーリー、さらには忍びこんだ館の構造までがそっくりで、本来とは逆なんだろうけど、プレイしながら思わずニヤリとさせられました。いまや『ラジカル』をプレイする手段がないのが残念。本書を読んで、少しでも雰囲気を味わってみてください。
●小石朋仁
'97年『ファイナルファンタジーVII』、'98年『チョコボの不思議なダンジョン』、'99年『ファイナルファンタジーVIII』と、もはやベントスタッフの恒例行事となった「スクウェア作品の攻略本の制作で年越し」。2000年は、この作品で迎えました。
●加藤義文
シュガール&ソルトンのモンスター徹底活用講座には、隠されたエピソードがいくつかあった……。そう、当初はスリルとサスペンス、そして愛と感動を合い言葉にストーリーが練られていたのだが(本当か?)、オチが「ハイスクール!奇面組」もビックリ状態だったので、結局ボツに。まあ、当然の結果でアリマスね。
●神崎理緒
校正で赤字を入れながらつくづく思ったこと……「あー“白の章”で良かった」。赤の章や黒の章の人たちは大変だっただろうなぁ。ベントスタッフ内で使用率が一気に上がったゲルインク使用のミルキーペンは、超お役立ちアイテムなのでオススメです。
●大野優子
人物紹介&考察の担当。3度目となれば慣れたもの……と思いきや、バトルに参加する人物の数が多くて苦労しました。でも、一番力が入ったのは「シナリオ研究」。もともと前作『クロノ・トリガー』の大ファンということもあり、関連作品紹介のコーナーや合同年表作りは楽しんでやりました。また、『クロス』の物語は非常に難解なので、かなり踏みこんだ「読解の手引き」を設けました。ここには誌面が足りず掲載できなかったことも多いのですが、ディレクターの加藤さんからじかにお話をうかがったり、何度も書面で質疑応答をくり返して完成したコーナーなので、感慨深いです。
●山田真也
連日の苦しい編集作業において、ヘンな名前の敵キャラクターは疲れた心をなごませる一服の清涼剤。本作でも「ニワトリス」や「マツリもの」といったヘンな名前の敵がいたが、筆頭は某声優の愛称に似ている「イモムー」。ベント社内でもアイドル的あつかいに……なるわけがない。
●大出啓太
本作りの途中から参加ということで、今回はモンスターコーナーのサポート。一応エンディングまではプレイしましたが、時間がなく駆け足で進めたせいで、壮大なストーリーはほとんど理解できず。かなり損した気分になりながらも、一部のモンスターについてだけ妙にくわしくなったのでした。
Chrono Cross Missing Piece
This mostly consists of art with small captions. They're great in number, but should be relatively easy to translate.
Chrono Cross Bandai Card Game
See Chrono Cross Bandai Card Game for more information. Every card needs to be translated:
- Download All (ZIP, 45.2 MB)
Unknown Interviews
These were found on a Japanese Geocities site. We have no information on their origin. They're already typed out in text, so they should be relatively easier to translate.
Chrono Trigger
クロノ・トリガー ・坂口博信 ・青木和彦 ・時田貴司 ・北瀬佳範 (要約) 青木: ふつうのRPGではイベントに入ってしまうとプレイヤーが今まで操っていたキャラクターを操作でき なくなってしまいます。そしてイベント中はコンピュータが勝手にキャラクター達を動かし、その間 プレイヤーはジッとその状況を見ていなければなりませんでした。ということは、そのイベントは 100人がプレイしても、全ての人が同じ結果を迎えてしまうということですよね。でも、もしイベントの 間でもプレイヤーがキャラクターを自由自在に動かすことができて、色んな人に話し掛けられることが できるとしたら、プレイした人によって、そのイベントのストーリーが幾つも分岐するということですよね。 時田: そういうことを可能にするため、イベント中でもプレイヤーがキャラクターを自由に操作できるように 今回作りました。 坂口: これがエーテルというシステムなんです。 北瀬: うちの開発者の間ではアクティブタイムイベントロジックとも言っています。 坂口: 芝居をしている人々がいるとします。イベント中でもキャラクターを動かせることで、お芝居に出演 している人々に話し掛けることができるわけです。しかしただイベント中にキャラクターを動かせること ができるといっても、別に何も感動はないわけです。ただ普通のRPGと違うのは、動ける間にお芝居を している人達に話し掛けることで、お芝居そのものの流れが変わってしまうということです。簡単な例を 挙げてみると、お芝居を演じてるキャラクターに邪魔してやろうと思って話しかけると、そいつが「邪魔 するなよ!!」と怒ったりします。 時田: またある場所では、ボスキャラの長いメッセージを聞いてられないよ!!と思って動き回ってしまうと、 逆に背後から敵に襲われてしまうなんてこともあるわけですよ。これによってイベントそのものの展開 が少し変わってしまいますよね。 青木: 普通だったらボスキャラのところへ行くと「よく来たな。ワハハハ」といった長い前口上を聞いてから 戦闘に入ることになりますよね。でもクロノトリガーの場合、イベント中でもプレイヤーを動かすことが できるので、ボスが喋っている間も歩き回ることができるのです。シーンによっては、ボスの話を聞く のが嫌だと思ってスタスタ歩いてると、「どうしてお前は俺の話を聞かないんだ!!」って言っていきなり 戦闘に入ることもあるわけです。 時田: それだけでイベントとして違うものが楽しめるんですよ。やっぱり自分達でゲームを作ってると、 イベントで毎回「ここは見せたいよな」って思うんです。そしてそのイベントに凝れば凝るほど何度も ゲームをプレイしてチェックするわけじゃないですか。その時にイベントが長すぎると思うときもある し。でも開発者としてみればイベントが長すぎても見せたいところは見せたいんですよ。その両方を 活かすにはどうしたらいいか?それで出た結果が、このアクティブタイムイベントロジックという システムだったんです。 坂口: エーテルともいいます。開発者の心の傷を癒すエーテルという意味で…。 時田・青木・北瀬: 癒してない、癒してない(笑)。 坂口: FFのエーテルとは関係ないですね。 時田: 結構このエーテルというシステムを取り入れると作る方は辛いんですよ。何か起こるかわからない ですからね。 坂口: 歴代FFを作ってきたメンバーがこのゲームの開発スタッフですからね。だからこそ気持ちとしては クロノトリガーはFFの次世代という気で作っています。 北瀬: 主人公が「喋る」「喋らない」どちらにするかということで堀井雄二さんとだいぶ喧嘩しましたね(笑) ゲーム中では絶対に主人公に話をさせてはダメだと堀井さんはおっしゃるんですよ。スクウェアの 中でも、主人公は喋らない方がいいという意見と、喋った方がいいという意見の2つに分かれました。 最終的に主人公が喋らないゲームを作るという方向に決まったのですが、主人公が喋らないと決ま った瞬間、イベントの作り方が変わりましたよ。 青木: 主人公がしゃしゃり出てきて喋るということがないじゃないですか。やっぱり今までのRPGと雰囲気が 違いますよ。 時田: 主人公が喋るのも喋らないのも、どちらも違う気持ち良さがあると思いますけどね。主人公が喋る ということは、どうしてもそれだけでそのキャラクターの性格が決まってしまうということなんです。 青木: それによりプレイヤーは主人公に対し好き嫌いが出てくる。かといって、主人公をあまりにアクの 強いキャラクターにしてしまうとプレイヤーに嫌われてしまうし。だから今までは主人公には、割と 差し障りのないことしか言わせられない、というのが現状でした。そういうことを考えると、主人公を 喋らせないことに対しての利点というのも勿論出てくるわけですよ。 北瀬: 確かに主人公が喋らないことによって、プレイヤーがゲームに入りやすいことは事実ですね。この システムには考えさせられました。 青木: 主人公が喋らない上、さらに最初に説明したエーテルというシステムを導入したことで、一般のRPG よりもクロノトリガーではプレイヤーがキャラクターに感情移入しやすいはずですよ。 北瀬: 戦闘は、FFシリーズみたいにフィールドを歩いているとガラッと音楽が変わって戦闘に入るのか、 それとも常に敵が画面に見えていて、接触すると画面が切り替わらず静かな音楽のまま戦闘に入る 方がいいのか、どちらがいいのか実際試行錯誤しながらやっていってみました。 時田: 戦闘で画面が切り替わらずにそのままバトルに入るということは、結構今までのゲームとは違って 不思議な感じがしたね。 青木: このシステムを導入したことで、例えば歩いているときに足にツルが巻きつくとか、茂みに敵が 潜んでいて突然目の前に出てくるなどの演出を1つ1つ手作りで何100種類と作っているわけです。 だから用意されている演出が全て違うということで、イベントと同じようにゲームを盛り上げるいき方も できると思います。このバトルシステムはゲームを作る側にとったら大変ですよ。でも毎回毎回違う 驚かし方ができるということがこのシステムのいいところですね。 時田: イベントと同じくらい時間をかけて、ネタも脳味噌が枯れるまで練んなきゃいけないかなという感じ ですよ。 青木: 単にうろついてるモンスターに触るだけではなく、ある銅像に主人公の体がちょっとでも当たると バトルになったり、またある床を踏んでしまうと敵が登場したりなど、色々なタイプの仕掛けが用意 されています。こういうことはこのバトルシステムでしか味わえませんよ。敵が見える分、仕掛けが 豊富なんです。それに敵は必ずしもプレーヤーが見えるところにいるわけじゃありません。例えば、 目の前の建物の窓が開いているところから急にコウモリが飛び出してきて、突然戦闘が始まること もあります。 時田: それに、うろついてるモンスターでも視野を持っていて、主人公を見つけると寄ってくるものもいる んですよ。 坂口: でも場所によってはザコキャラを避けて進んでいくと、すぐにボスキャラに会えるところもあります けどね。 北瀬: 色んなタイプの戦闘の入り方や戦闘に入るときの演出の仕方、そういうものがこのゲームでは 楽しめますよ。その他に見た目も楽しめますし。 青木: FFシリーズでは、歩いているときは敵は見えずにバトルシーンに入ってから初めて「こんな奴 なんだな」ってわかるじゃないですか。でもこのゲームでは、このバトルシステムを導入したことに よって敵と戦わなくても敵の性格がわかってしまうんです。登場してくる時のモンスターの出方によって こいつは格好つけてる奴だとかヘンな奴だとか、敵の性格も多少わかりつつ戦闘に入れるのでは ないでしょうか。 時田: どういう所で、どういう風にバトルを持っていくかということがクロノトリガーを作る上で一番のキーでは ないかと思っています。 また今回、グラフィックにはかなり気合が入っています。容量が32メガっていうのは我社でも初めての ことですし、よく考えてみるとFF4が4本入っちゃいますよね(笑)。逆にいうと4倍も仕事をしなきゃなら ない。 坂口: 最初は24メガの予定だったんです。でもタイムトリップもののRPGっていうと、どうしても時代によって 人の服装も変わって欲しいだとか、町の様子も変わって欲しいなど、こだわる部分も出てきます。 時計などの備品1つにしても丁寧に描き込んでありますよ。そこで容量を24メガから32メガに変更 することになりました。 時田: グラフィックの担当者なんか、さっき言った時計1つを誰かが止めるまでずーっと描き込んでますよ。 グラフィックはスーパーファミコンの限界近くまでいってるんじゃないか?って思うくらい本当に凄い。 坂口: 中世で種を植えて現代に戻ってみたら花が咲いていた、というような時間を利用したトリックを使う ことで面白いストーリーが作れるのではないかと思いまして、今回タイムトラベルものにしました。 ここまでくるとRPGを土台にして、エンターティンメイント的に考えられる要素は、とにかく全部面白く していこうと考えています。 堀井さんという人は結構黙ってるんですけど、相手をよく観察している人だと思いました。相手を 観察してますね。それを自分のドラマ作りに活かしているな、ということをお会いするまではわかりま せんでしたが、今回一緒に仕事をすることになって感じました。堀井さんとは同じような職種なんで 本当の喧嘩ではないですが、ゲームを作るにあたって、こうしたいああしたというところで色んな ぶつかり合いがありました。そのことによってゲームについて深いところまで考えられましたから、 ぶつかり合ったことも良かったんじゃないでしょうか。僕達が普段あまり気にしていないようなところを、 堀井さんは逆にいつも気にしてたりしていました。堀井さんがそういう部分にこだわっているんなら、 やっぱりそこをユーザーは見ているんだな、とか色々考えさせられましたね。いつも基本的に思惑は だいたい一緒なんですけど、お互いに少しずつ見ている要素が違っているんです。そこがうまく融合 できて、一緒にゲームを作っていけたらなと思ってます。クロノトリガーの宣伝では、ドラクエを作った 堀井雄二氏、FFを作った坂口博信氏という感じで名前が先行している部分があります。でも、ゲーム を作っている本人達はあまり意識していませんよ。 面白いものっていうのは何か存在しているはずだから、それをとにかく手を抜かずに時間をかけて 作っていきましょう、それをやればきっと周りも認めてくれるし、ユーザーも買ってくれる。そんな気持ち は堀井さんと同じでした。この気持ちは僕だけじゃなくてスクウェア自体が持っています。 勿論このクロノトリガーもそんな気持ちで堀井さんと一緒に作ってますよ。 (1994) 加藤正人(企画。他メーカーから中途入社。ストーリーとイベント関係担当) 松井聡彦(企画。FFシリーズ、ロマサガ2を経て途中からクロノチームへ。戦闘でのモンスター動作担当) 樋口勝久(プログラマー。FFシリーズを経て、クロノのバトルプログラムを手がける) 蒲田泰彦(グラフィック。聖剣伝説2を経てクロノチームへ。背景グラフィックを主に担当) 光田康典(サウンド。聖剣2のSE、ロマサガ2のサウンドエンジニアを経てクロノでほぼ全曲の作曲担当) (要約) [バトル] 松井:今回採用した戦闘画面切り替わり無しのコマンドバトルですが、この方式を取れば逆に捨てなくては いけないところも出てくるんです。今回の場合はそれを捨てようと先に決まってたからいいですけど、 やっぱり捨てられない部分ってありますよね。マップの表示に画面を2枚なら2枚取られちゃうから、 それで魔法のエフェクトなんかにはその分BGを使えませんよって。まあ最初からそっちは捨てて、 切り替わらない方を取ってるわけですから、他のゲームのその方がいいと思えばそうやるだろうし、 そうじゃなくてやっぱり背景は1枚でよくてもう1枚はエフェクトに使いたいとなれば、やっぱりこの 方式は取らないでしょうね。切り替え無しでマップを組まなきゃいけないわけですから、マップ側の 方にも制約って出てくるんです。結局そういうことを考えてどっちを取るかっていうことなんで、今回 はこっちを取ってみたと。そうするとまた違った効果が得られるし、あまり同じものばかり作っても 仕方ないっていうか。何かを捨てて何かを取るみたいな選択はこれからもあって、また違った ゲームが出ると思いますね。 加藤:敵関係で、最初は弓じゃ殺せない敵とかあったんですが、うざったかったんで切っちゃいました。 松井:そういうのって入れるより切る方が楽で、幹の方だと切れないんですが、枝葉だと切って風通しを よくすることから出来るし、逆に企画当初のまんまだともう生い茂っちゃって何が何だかわかんない から、企画後半は切るばっかりですね。 樋口:思いついたらやってみて、つまんなかったらバシバシ切っていっちゃう。ユーザーがやって面白く なかったらそんなのはダメでしょう。それを面白くないのにそのまま入れちゃったら、企画っていうか 開発みんなのエゴでしかないから。つまんなかったらもうバシバシ切っちゃう。 松井:結構動いてからやめたのが山のようにあって。とりあえず作って、動いてるの見てやっぱりつまん ないねって。そういう変更はしょっちゅうあるんです。今回もありすぎて何が何だかわかんない感じ ですね。プログラマーには泣いてもらってます。でも感じとしては、今回のゲームは欲張ってかなり 詰め込んだなあって思います。かなり途中まで欲張ったまま進んでたなあってのもあるし、それを 最後でそのままパワーでなんとか詰め込んだなあという気がしますね。他のゲームだと最初の 段階でバサバサ捨てちゃうもんなんだけど、重たいものを山積みにしてバリバリやってたなあと。 こんなたくさん入ってるって感じがすると思うんですよね。 [サウンド] 松井:音楽が大変だったよね。 光田:最初は48曲ぐらいだったんですけど、急に容量が増えたということで20曲から30曲ぐらいドンと 来て。それが9月で残りの期間が、あと3ヶ月。それで30曲、まあ1本作るようなものですね。 [グラフィック] 蒲田:オープニングの振り子とかは、最近ドンキーコングとかで流行ってるコンピュータグラフィックスって いうか、ああいう3Dツール使って作画してるんです。まあ次世代機をみんな考え始めてるんで、 ごく一部のグラフィックでそういったコンピュータグラフィックスとか3Dツール関係とかをぼちぼち 使い始めてみるかなぁと。見た目が手で描いたのとは違うんですよね。 加藤:FFVIとかは使ってる? 蒲田:FFVIはねぇ、魔法のエフェクトでさりげなく使ったらしいんだけど。でも基本的に使ってない。 でもやはり、結局コンピュータグラフィックスとか、最近の映画でいえばターミネーターとか、そう いう中でCGってのがどういう技術で作られてるかっていうのは研究してるんで、最近スクウェア でもよく使ってます。取り込みとか。元はコンピュータグラフィックスでやるようなテクスチャーマッピ ングの技術の一部を使えないかなっていうんでやってみてる形ですね。実際今回も、取り込んで テクスチャーマッピング風にちょっとこう立体を変えて貼り合わせて、それを実際の絵で使うとか そういうことをやってるんですよね。基本的には手で描いたあったかさというのが欲しかったんで、 あんまり分かるように使うのは嫌だったんです。でもその中にも、いくつか取り込んだ絵が入って くるとメリハリになるんで、まぁそれはいいかなという感じで使ってたんですけど。 加藤:今回結構それモメたもんね。取り込みを使うかどうかって。 蒲田:取り込み自体はどうでもいいことなんですよ。ただ、そこだけが浮き上がることに問題があった わけで、手法としてはそんなのどうでもいいことなんで。どっちがいいかって言うわけじゃない から、その場で使い分けていけばいいことだと思うし、どっちにしても次世代機とか考えると そういった技術とかも学んでおいた方がいいだろうってことも当然あったし。ただ、実際のところ は、インディとかで描いても使えないんですよ。解像度が違うんで。マックで描いたものでも、 3cm四方くらいの絵が1画面になっちゃうんです。まぁなるべく技術っていうのはさりげなく 使いたいなっていうのはあるんです。 [スクウェアでの開発] 樋口:あまり言いたくはないことなんですけども、やっぱりスクウェアのやり方っていうのは、他の会社と 違うみたいなんです。だいたい余所では、企画の人っていうのはデータをあまり組まないんです よね。ウチの企画っていうのは凄くて、プログラマーレベルまでデータ組んだりしますから。まず 一番最初に思ったのはその辺の問題で、最近ではそういう技術がない人でもどんどん入って来 ちゃうんですが、技術が無くて入ってくる人達をどうやって使い物になるようにするかっていう。 加藤:俺なんか特にその辺思っちゃいますよね。基本的にスクウェアの企画って、かなりソフト寄りなん で、ベーシックとかC言語とか、ある程度自分で趣味でかじったりしてる人間じゃないと、いきなり ただ単にアイデアマンだけで入ってきたりした場合は、辛い立場になるんじゃないかなって。 樋口:他の会社ではともかく、ウチはデータが出来ないと企画じゃないという感じですから。新人が企画 に入ってくるのは滅多に無いですよ。中途で入ってきたとしても、そこら辺の技術の無い人は 最初凄く辛い会社だと思います。で、勉強しない人はどんどん遅れていっちゃって、いつまで たっても下請け仕事しかしない、それしか出来なくなっちゃうんです。プログラマーなんかは最初 から技術がないと採らないから、ある水準以上は能力持ってないと採用されないよね。 絵描きの人はどうなの? 蒲田:絵描きは、そうね、最初から上手い人しかいないから。 樋口:ああそうか。 松井:難しいところなんですけど、僕なんかはアイデアをデータにしないと悔しいんですよ。アイデアを 出すんじゃなくて、アイデアをデータにするのが仕事だと思ってますからね。じゃないと、例えば プログラマーに出来ないとか言われたら出来ないわけですし、或いはどうやってやるんだって、 他の企画に言われた時に、もう何も出来ませんよね。だからアイデアがある人間こそ、そういう データに詳しくないと損なんですよ。実際にデータ作るところを他人の手を借りちゃう場合って、 それぞれのメンバーが自分のいい味を出したって言っても、結局実際に作業する人に仕事の ノリを取られちゃうんです。だからやっぱりデータは出来た方がいい。どんどんツールとかも パワーアップしてきてるし、そういう意味では昔ほど詳しくなくてもいいし。あと、プログラマー 寄りの企画とグラフィック寄りの企画というのがあって、僕なんか絵心が無いんで、絵を描ける 企画の人とか凄くうらやましいです。そういう人も活躍できる場がありますね。逆にグラフィック の方にも、真のグラフィックって言ったら言葉は悪いんですけど、本当に絵を描くだけでいいって 言う人もいれば、それをデータにする過程までやっちゃう人もいるし。ただデータ作りは、企画の 場合は出来た方がいいと思いますけど。 樋口:あとまぁ、プログラマはプログラムだけ書いてればいいやって時代も勿論ありましたけど、例えば ビジネス系のプログラマなんて、仕様が来て、仕様通りにプログラムすればそれで100%OKです よね。でもゲームのプログラマっていうのは、ゲームをどういう風に自分の手で面白くするのかっ ていう、そういう意識が無きゃダメで、企画の方にこれじゃあ面白くないじゃないかとか色々言っ たり、仕様を貰っても仕様通りに出来ねぇよとか、そういう判断が出来ない人ってどうしてもやっ ぱり難しいですよね。企画がプログラムもグラフィックも多少わかるのと同様に、プログラマも 企画の言う通りに作ってればいいやっていうのじゃダメですから。自分達の手でこのゲームを 面白くするんだっていう意識の無い人は、やっぱりダメですよね。 松井:データワークって言うけど、1年で覚えちゃうようなものですし、やる気とか、意欲さえあれば。 樋口:ただ中には、単にスクウェアに入りたいってだけで来たような人もいますけどね。 蒲田:安心しちゃうのかなぁ。グラフィックでも何でも、中に入ってからが大変なのに。ほんとウチの会社 のグラフィックって、下手な奴いないんですよ。当たり前なんだけども。どこの会社行ってもグラフ ィックチーフやれるんじゃないのっていう、人間関係は別にして技術的にはそんなのばっかりなん で、その中で目立って、やっぱりいい所取っていかないと、ゲームの中でも発言力出てこないし。 面白くないと思うんですよね。そっから先が本当に辛い闘いだと思うんですよ。 松井:発言力で言えば、企画が一番あるかって言うとそうじゃないし、メインを任されてるプログラマーの 発言力って凄く怖いし。グラフィックでも、コンセプトになる部分の絵とか描いてる人の発言力って のは企画以上だったりするわけです。そういうふうに考えていくと、ウチの会社ってあまり職種に とらわれていないんですね。 樋口:でもプログラマーにしたって、とっても辛い会社じゃないかなぁって思いますよ。やっぱり企画の 人が全部知ってるから。めんどくさいなぁって思ったら、出来ないって言いますね、相手が何も 知らない企画だったら。ウチの場合は知ってるから、出来ないって言えないんですよ。めんど くさいけどー、出来る(笑)って。かわしようが無いんで、わかったやってみるって。 [容量] 蒲田:最初24Mだったんだけど、最後の半年くらいでいきなり8M増えて。その増えた分ってのはプロ グラムの方じゃなくて、どっちかっていうと音楽とか絵とか、葉っぱの部分が足されていくものなん で、いきなり単純に絵の容量が倍になったんですよ。 松井:どこかが増えると、結局どこかが増えますよね。今まで同じ絵で描いてたダンジョンが、例えば 水のダンジョンと火のダンジョンになったとしたら、今まで水だけのオブジェで済んでたのが火を 作んなきゃいけない。それと同じで、結局どこかで増えた分は全体にかかってくる。それに容量が 増えたら、他のところで今まで切り捨てた分も何とかしなきゃいけないなって。 加藤:やっぱりほとんど絵だよね。あとシナリオのイベントとかメッセージとか。 蒲田:8Mのうち6Mくらいは絵だと思いますね。 加藤:24Mで入らなくて無理矢理入れたんだよね。絵とか。けど結局溢れたし。それにシナリオとか 結構溢れたよね。魔王の城なんかも8M足されることが決まって結構太っ腹だったからこそ出来た。 蒲田:ただの絵だもんね。 加藤:ああいうのって他の所で使い回しが利かないじゃないですか。まぁ使おうと思えば使えますけどね。 月だけ使うとか。企画当初だとついケチな頭が働いちゃうから、ああいう場面って作れないものなん です。けど、まぁそういう意味ではあの時点で8M投入されたのは良かったかなっていう。 松井:最初だったら絶対あんなのは出来ないですね。容量に直すと青ざめちゃうような。 蒲田:元々シナリオ自体がもの凄く大風呂敷だったんですよ。だから本来24Mでは、今のクオリティを 保つようなデータ量は絶対入らないような感じだったんですね。それで使い回しが凄く多かったし、 そういう派手な所ってどうしても作れなかったんですよ。シナリオ追っかけるのが精一杯で。でまぁ 8M増えた分でそういう派手な見せ場みたいな所をどんどん足しちゃおうかなと。デモみたいな。 でも裁判所とか、あの手のものは最初怖くて使えないんですよ。何かあったときに少し削ろうって ことが出来ないんで。容量が無いときは、あの手のものは全部怖くて取れないんですよ。 松井:裁判所も8M投入決定してからだしね。逆に言うと、ああいう感じのものをもっと入れようってことに なって、8M増やそうということになった。 加藤:というか、裁判所とかは最初からあったんですよ。一番最初の頃から「クロノが中世で捕まって 魔女裁判を行う」とかあったんです。でも24Mに入らないっていうんで、みんなバッサリ切っちゃっ たんですよ。で、夏から秋になる頃に、もっと絵的に強くしようというんで、デモ的な部分をもっと 作ろうって。切り捨ててたそういう裁判所とか黒鳥号っていう巨大飛行船ですね。そこらへんの やつを見直してもっとド派手にしようってことで、どどーんとみんな一気にやれる形になったんです。 樋口:増えた分は、ほとんどデモで流れるものですね。 松井:そう、ほとんどそうですね。出し惜しんでもしょうがないですから。どんなゲームなのか、みんな知り たいだろうと思うし、もうやっぱり一番いいものを見せていかないとダメなんじゃないかって。 店頭で流してもらえるってのが大きいですしね。 蒲田:それにその前後の繋がりで、どういう風になるかっていうのが本当の意味で面白い所だから。 あれが単に絵面として目を引けばとりあえずいいかなって。ゲームとは違うところだから。 松井:やはり、とにかく大変だったのは大容量と、あと大人数。僕が最初にやったのはFFIVですけど、 それが8Mで、次のVで16Mになって、ロマサガが16Mだったかな、でこれが24Mから32Mって いう形ですね。もう最初に作ったものの4倍の容量のものを作ってるんですけど、作り方自体が その4倍効率良くなったかっていうとそうでもなくて。その辺のところが、今回の場合はちょっと 序盤の方に出てしまったかなあって思うんですよ。だからまぁ、個人レベルでもそうだし、上の 人間もそうなんですけど、最終的にどんなものを作るとか、結果の形も大事なんですけど、それ 以前にそれをする迄に何を使うかとか、もっと周りの環境のことからやっていかない限り、ゲームを 作るのは大変になってきてると思いますよね。これで容量がもっと大きくなるとまた違って、 もっと機械化が進むのかもしれないですけど、ちょうどその過渡期でそういうことも大変だった のかなあ。僕が具体的にやった作業についてはいつもの作業というか、こういうこと考えてこういう ことやれば出来るなっていうことですね。最初に企画して仕事作りますよね、データを打つっていう 仕事なんですけど、どういう仕事を作れば能率的なのかっていうことをもう考えなきゃいけないし、 それを怠ると大変だなあって、そういうことを今回は考えましたね。 (1995)
Chrono Cross
CHRONO CROSS ・加藤正人(ディレクター。クロノトリガー、ゼノギアス等) ・田中弘道(プロデューサー。FF1-3,聖剣2,3,ゼノギアス等) ・光田康典(ミュージックコンポーザー。クロノトリガー、ゼノギアス等) (要約) 加藤: クロノトリガーが終わったあとにラジカル・ドリーマーズというゲームを作ったんですよ。そのときに、 トリガーでシナリオ的にフォローできなかった物語に結末をつけてあげたいなって思って。初めは そんなつもりはなかったんだけど、終わってみたら『トリガー』の、あるキャラの後日談みたいなお話に なってたんです。ラジカルが終わった後ゼノギアスの開発に入って、その後何をやろうかという話に なったとは、何かしらやるんならもう一度『ラジカル』をちゃんとした形にしようか、となって。そういった 仕事を経てきたし、だから今作は単純に『トリガー2』という続編にはならなかったんです。 結城さんは『聖剣伝説』の仕事を通じて田中との繋がりがあり、さらにこちらの求めるクオリティのものを 完璧に仕上げてくれる方としてお願いしました。今作はドリームプロジェクト監修じゃないけど、 『トリガー』と密接な関係にある新作なんです。僕らは『2』として『クロノ・トリガー』を引っ張った形の続編 を作りたかったんじゃなく、クロノ・トリガーに交錯する、別のもう1つの『クロノ』が作りたかったんですよ。 『クロノ・クロス』の舞台は前作の物語の中の、とある辺境の地という設定なんです。だから実際、前作を 遊んでる人には「ああ」ってわかるエピソードもあります。勿論知らない人も、今回の『クロス』だけで ちゃんと完結するので、問題なく楽しめます。 パラレルワールド、並行に存在する複数の世界を移動しながら進んでいきます。 田中: 大筋となるシナリオはありますけどね。 加藤: 要所要所でクリアしなければならないイベントはありますが、枝道は好きなところを行ってよ、みたいな シナリオなんです。 光田: 2つの世界があったら、それぞれのテーマ曲とかがありますよ。まだまだ制作途上段階にあるんですが。 田中: バトルは『ゼノギアス』等を開発してきた連中が、どんなバトルが面白いかということを1から考え直して 作ってます。 加藤: 前作は敵が見えてて、逃げようとすればできるのに、ザコを倒して経験値を稼がないとボスには 勝てなかったですよね。ザコから逃げられるならそのままボスのところに行って勝てるようにしないとダメ じゃないですか。ボスに勝てなくて、結局経験値稼ぎするのは変でしょ?だから、戦いたい奴は戦って、 そうじゃない奴は先に行けちゃうというふうにしたかった。しかもボスのところまで行っても、自分の戦い方 次第でちゃんとボスに勝てる、そういった形でやれないかと試行錯誤を重ねて、ようやく新しいシステムを 生み出せました。 田中: 従来のように経験値を少しずつ蓄積し、キャラを育てていくという遊びかたもできます。僕は『FF』を『1』 から『3』まで設計してきたんですが、オーソドックスな経験値制のRPGのシステムは、そこでもう完成した のではないかと思って。そこで今度は別の方向への進化として、聖剣2にはアクションという要素を入れて いった。そこで、その中庸をとろうとしたのがゼノギアス。あれでもやっぱりベースになっているのは経験値 っていう概念で、今回加藤からどうしても「経験値によらないシステムを構築できないのか」っていう話が あって、無茶言うなあと思ったんですけど(笑)、やってやろうじゃないのという意気込みで取り組んでます。 エレメントの概念は、カードゲームのように自分でどんなデッキを組むか、というあたりからですね。でも 組み合わせを考えている時間が長すぎるとノリが悪くなる。そこは押さえて、バトルはノリの良さ、気持ちの 良さを追求しています。それを実現させるために、ターンの待ち時間もなくして、自分の好きなときに好きな キャラを動かせるようにすることにしました。常にプレイヤーが「操作している」というような感覚を持たそうと してます。 ムービーはFF8と同じスタッフで、結城さんのイラストタッチを活かしたものを作ってます。長くはないけど、 とてつもないクオリティですよ。 光田: 『トリガー』や『ラジカル』をプレイした人が、これはまた聞きたいだろうという曲は引っ張ってきています。 基本的には『ラジカル』でやったラジカル・トラッドを基調にしながらも、『ゼノギアス』でやったようなドロドロ したサウンドもあります。開発の最後になるとテンションが上がってどんどん自分が壊れていくので、最後は とんでもないことになるのではないかと思いますが(笑)。 加藤: 今回は音数を少な目にして、1音1音大切にしてるよね。 光田: 音数は少なく、でも容量がでかいっていう感じ。ギターの弦の弾ける音を聴かせてみたり。 田中: 衝撃的な音楽です。プレイステーションの音かというほどの。 光田: オープニングは衝撃的に。そしてエンディングは、日本語の良さを活かした曲になってます。 田中: 最近は一部のマニア向けのゲームも多いですが、これは誰がプレイしても楽しいものにします。 加藤: 前作はゲーム自体の分岐というのはあまり織り込めなくて、マルチエンディングって形だけでやってたん ですけど、今回はストーリーも分岐するし。それと、前作のようにクリア後も何度でも遊べるように、プレイ ステーションの機能を活かした便利なシステムを考えています。僕はいつもユーザーの期待を裏切ると いうか、思いもよらないものを仕込むのがポリシーなんですよ。『トリガー』のときは、主人公の運命を かなり翻弄させたしね。今回はさらに衝撃的な展開を用意してあるので、本当に期待して待っていて 欲しいですね。 (1999) Chrono Cross クロス発売時に、ツクヨミのキット欲しさに、製作者本人が匿名で懸賞に応募したイラスト葉書。 ものの見事に外れたが。笑 ていうか、あのマスクの中身は実は龍の角だったのだよ、という衝撃のネタバレだったのだが。 いや、だから、そーいうことやるなよ。笑
Tetsuya Nomura Mention
『ライブアライブ』で土佐弁の監修をしたっていうのは、坂本龍馬が出てくるんで、 ちょっと土佐弁がおかしくないか見てよ、ってだけですよ(笑) 『FF』『KH』シリーズ以外で印象に残っているのは、『クロノトリガー』で、最初で最後なんですけどBGを 手伝って描いたことですかねぇ。
Yasunori Mitsuda 2003 Procyon Studio Interview
(要約)
光田康典:1972.1.21、山口県生。音楽系短大卒業後、1992年スクウェア入社。
独立後、2001年(有)プロキオンスタジオ設立
[音楽をやるきっかけ]
高校生の頃から本当に映画が好きで、学校帰りにレンタルビデオショップに寄っては大量に借りて夜中までぶっ通しで見てたりしたんですが、その中で「鉄道員」というイタリア映画があって、その音楽が強烈に良くて。僕もそういう音楽が作れたらなぁと思ったのがきっかけですかね。絵にも興味があったのですが、父が画家だったので同じ事はしたくないなと思って。その辺は結構適当です(笑)
[病弱]
制作中に必ず病気をするんですよ。クロノトリガーのときは胃潰瘍で、かなり危なかったんですけど絶に入院はしなかったんです。結局1人じゃ間に合わなくなっちゃって、植松伸夫さんに手伝ってもらいました。トバルNo.1のときはアレンジャーの方とスタジオに入って1ヶ月ぶっ通しで作って、夏に作り始めたんですが終わったのは秋で、外に出たら「寒ーい!」みたいな(笑)。1つのタイトルだけじゃなくて複数タイトルを同時進行で作曲したりもするんですが、そのときは血便が出ましたね(笑)
で、ゼノギアスのサントラを出すことになったとき、ついに過労で倒れてしまって。朝方のことだったんすがスクウェアにはあのとき僕の他にも徹夜で泊まり込んでる人もいて、普通に仮眠を取ってる人も顔色が悪かったもんだから、僕と間違われて救急車で運ばれていきそうになったりして。誰が救急車呼んだの?って捜したら奥で僕が受話器を持ったまま倒れてた、と(笑)。そのせいでゼノギアスサントラの発売が遅れちゃいました。
[作曲]
クロノクロスの曲は僕も好きな曲ばかりなんです。当時は使える音数が限られていたんで、手抜きと思われたらどうしようかと思ってたんですが、支持が得られて良かったですね。僕が一番大事にしていることは、意味のある音楽を作ることです。この場面のこのポイントでこの音楽が流れてこそ!というのを実践してるんで、僕が作る曲の数って他のコンポーザーの方より少ないですよね。ゼノギアスはクリアまで80時間以上かかる長編なのに曲数が限られているのは、敢えて必要な曲しか作っていないからなんです。何十曲あるうちの何曲かが印象に残るんではなくて、全部印象に残るように。
その割には完璧に仕込んだ曲の人気が出なくて、さらっと出来た曲の方に人気が出たりするんですが(笑)クロノトリガーのロボのテーマなんかは、僕としては普通の出来なんですけど人気が高くてびっくりしました。完璧だと思うのはゼノサーガのオープニング曲で、映像と数フレームの差も出ないように生録できっちり作りましたね。シャドウハーツIIは前作の曲も手がけたんですが、IIでは日向大佐の曲のアレンジがオイシイ場面で流れるんですよ。僕のお気に入りの曲なんで、ぜひ聴いてみて下さい。
(2003)
直良有祐 Graphic Mention
From an FF7 developer interview.
・直良有祐(グラフィック)
(要約)
ムービーも含めたグラフィック全体の統括をやりました。仕事の中身的には背景関係のグラフィックが 大部分ですね。これまでのグラフィックは、大概が上から見おろしの固定画面でした。つまり、町を例にして 説明すると、家、道、草地、塀、といったグラフィックのパーツを組み合わせて成立する絵だったんです。 今回はそういったパーツではなく、あくまでも1枚の絵として見せたいという気持ちがありました。
スーパーファミコンの『クロノトリガー』の裁判所のグラフイックなどでも試みたことなのですが、容量を多めに 使って、書き込んだ一枚絵でマップを見せるというものです。パーツではなく、家、道、草地、塀を1つの絵と して描いて、町のマップとして使用するというものです。マップのアングルも演出にあわせて色々変えて見たり ムービーと自然に繋いでみたりとか、できる限りのことを試しています。
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